3.11に寄せて──仙台で見た現実と名古屋への思い

私にとって“忘れない”を思い出させる場所 (新緑の定禅寺通り) 

こんにちは、いそべ行政書士事務所のいそたくです
春の気配が少しずつ濃くなってきましたが一昨日、今年も 3.11 を迎えました
名古屋で暮らすようになってからも
3月11日が近づくと胸の奥にあの日の記憶が静かに戻ってきます

仙台で生活していた頃は街全体があの日を静かに思い返す空気に包まれていました
駅前でさえ電気の復旧には 1 週間を要し空路を求めて山形へ回避した人々
仙台で知り合った友人から津波で家族を失った話を直接聞いたこともあり
報道では語られない現実や美談の裏側にある複雑な感情に触れた経験は今も忘れられません

✏️震災直後には
福島の魚は食べない方がいい
と誰も声を大にして言わないけれどどこかに漂う暗黙の空気がありました
科学的な根拠とは別にあの日の衝撃が人々の心に深く刻まれていたのだと思います
こうした言葉にならない現実は外からは見えにくいものです

また震災後には多くの美談が語られましたが
その陰で言葉にできない悲しみや複雑な事情を抱えた方々がいたことも事実です
仙台で暮らした日々の中で
見えているものだけがすべてではない
ということを強く感じました
日本という国がいまだ建前社会であることも痛感しました

原発をめぐる議論も単純な賛否だけでは語れません
日本の原子力政策は日米原子力協定という国際的な枠組みの中で進められており
原発をすぐにゼロにできない現実もこの協定の存在が背景にあります
こうした制度の仕組みを知ると
なぜ原発の問題が長期化するのか
なぜ復興が思うように進まないのか
といった疑問の一端が見えてきます

名古屋では東北ほど震災の記憶が生活の中に刻まれていないかもしれません
とはいえ南海トラフ地震が想定される地域として
自分には関係ないとは言えない場所でもあります
仙台で見た現実は
備えは意識している人にしかできない
ということを教えてくれました

制度の複雑さ、報道されない現実、そして人々の心の傷
その両方を知った今だからこそ
私は制度の向こう側にいる人の暮らしを忘れずにいたいと思います

行政書士としてできることは大きくはありませんが
手続きに迷う方や、不安を抱える方に
そっと寄り添える存在でありたい──
3.11 を迎えるたびに、その思いを新たにしています


あれから15年。
まもなく桜の季節がやってきます
この日を境に、厳しい寒さがそっと遠ざかっていくように感じます

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