こんにちは、いそべ行政書士事務所のいそたくです
桜の開花が各地で始まり新しい門出を迎える季節になりました
そんな中、日々のガソリン代が気になる方も多いのではないでしょうか
給油のたびにまた少し上がったなと感じると
暮らしのすぐそばに世界の動きがあることを思い出します
遠い国で起きている緊張や対立
そのひとつがホルムズ海峡というエネルギーの通り道に影を落としています
ここが不安定になると日本に届く原油の流れも細くなり
私たちの生活にも静かに影響が出てきます
本日、政府は4年ぶりに国家備蓄石油の放出を開始しました
ガソリン代にはもともと多くの税金が含まれています
それでも価格が上がりすぎると今度はその税金を財源にした補助金で価格を抑える
一見すると税金をかけて、また税金で調整するという少し不思議な構造です
しかしその背景には急激な変動から暮らしを守るための緩衝材としての役割があります
制度というものは理屈だけでは割り切れない現実の中で
いつも揺れながら動いているのだと感じます
さて
こうした世界と暮らしのつながりを意識するようになったのは
やはり3.11以降ではないでしょうか
あの日を境に私たちは
この国はどう動いているのだろう…
どんな仕組みで守られているのだろう…
見えない構造に目を向けるようになりました
日本人はいわば大きな謎解きの旅を続けているのかもしれません
行政書士として日々相談を受けていると
制度の向こう側にある世界の空気を感じる場面が増えています
たとえば技能実習制度
これは日本で働きながら技術を学び、母国の発展に役立ててもらう
という目的でつくられた制度で
農業・介護・建設など幅広い分野で外国人の方が活躍しています
日本の現場にとっても、もはやなくてはならない存在です
しかし今、ミャンマーでは政情不安が続き
若い人たちの出国そのものが制限されているという現実があります
日本で働く予定だった技能実習生が現地で足止めされ
受入企業も、現場も、予定が立たない状況が続いています
制度は机上のルールではなく
世界の情勢と密接につながっているのだと痛感する瞬間です
そして、3.11以降の社会の変化といえば
コンプライアンスやハラスメントへの意識の高まりもそのひとつです
職場でも学校でも、言葉や行動に気を配る場面が増え
街には防犯カメラという名の「監視カメラ」が至るところに設置され
少し窮屈だなと感じる方もいるかもしれません
それでもその根底には
人を守る仕組みをつくろうという社会全体の動きがあったのだと思います
あの震災を経験した私たちが
何を大切にして生きていくのか…を問い直した結果でもあるのでしょう
国の仕組みには、実は階段のようなものがあります
私たち士業の人間が最初に勉強する基礎法学では
憲法>条約>法律>命令※>条例>規則
という法の階層を学びます
命令※
ここでは総理大臣が定めた内閣府令、内閣が定めた政令、大臣が定めた省令のことを示します
行政手続きの現場でもこれらの階層構造を理解しているかどうかで
相談者への説明の深さが変わってきます
憲法はその一番上にある土台のような存在です
しかしながら歴史を振り返ると
この土台と現実の間に乖離が生まれることもあります
たとえば1957年の砂川事件
国の安全に関わる大きな裁判でしたが
裁判所はこれは政治の領域だからと判断を控えました
さらに統治行為論という考え方では
国の根幹に関わる大きな決めごとは裁判所が判断しないこともあります
それは国の仕組みの中にある役割分担のようなものです
この考え方が確立したことで安保条約やそれに関する取り決めが
憲法を含む日本の国内法体系の中で特別な位置づけを持つという構造が
結果として明確になりました
つまり、学校でどのように教わったとしても現実の社会では
安保関連の法体系 > 憲法 > 法律 > 命令 > 条例 > 規則
という力関係が働く場面があるということです
これらの法体系は、基地問題や原発の議論とも深く関わるため
また別の機会にあらためて触れたいと思います
✍️行政書士として現場に立っていると
法律はこう書いてあるけれど実務ではこう動く
という場面に出会うことがあります
その背景にはこうした歴史や考え方が静かに息づいているのだと感じます
ガソリン代の変動も
世界の対立と緊張も
税と補助金のねじれも
ミャンマーの出国制限も
技能実習制度の揺らぎも
コンプライアンス意識の高まりも
そして憲法の話も
実はすべて私たちの暮らしとつながっています
ちょうど新年度を直前に控えた時期でもあります
生活や仕事の節目に立つこのタイミングだからこそ
こうした現状を静かに見つめ直してみるのも悪くないのかもしれません
すぐに憲法記念日がやってきます
難しいことを語る必要はありません
自分の暮らしの土台についてほんの少しだけ思いを巡らせてみる
自分はどう考えるのかを静かに見つめる時間が
今の私たちには大切なのだと思います
この週末お花見に出掛けるみなさまも多いと思います
まだ底冷えのする季節でもありますからご自愛ください


