先延ばしの代償──公正証書遺言が3か月待ちという現実

こんにちは、いそべ行政書士事務所のいそたくです
この地方もそろそろ梅雨入りが近づいてきましたね

相続セミナーや相談会を主宰する一方で私自身も学びのために外へ出ることがあります
その中でよく耳にするのが
公証役場へ行くのが面倒で…』という声です
そのお気持ちはとてもよく分かります
公証役場は日常生活から少し距離がありどこか緊張してしまう場所でもあります
おのずとそのうちやろう…と先延ばしにしてしまう方が多くなると思います

しかし、本日のセミナーに参加して改めて感じたのは
“いつか”は本当に来ないことがあるという現実でした

公正証書遺言は思い立ったらすぐ作れるものではありません
公証役場の担当者によれば現在はどこも予約が混み合っており1〜2か月待ちは普通とのこと
地域によっては、3か月先まで埋まっていることもあるようです

なぜそんなに時間がかかるのか
公証人の人数は限られており、 遺言作成には事前の文案作成や読み上げなど丁寧な手続が必要です
さらに高齢化が進む中、遺言を希望される方は年々増えています
そのため予約が取りづらい状況が続いているのです

ここで問題になるのが体調の変化です
『よし、遺言書を作ろう!』と意を決して予約を入れたものの
その順番を待つあいだに体調が急に悪くなることは珍しくありません
特に高齢の方にとっては1〜2か月という時間は決して短くありません

もし危篤状態になってしまうと、公正証書遺言はほぼ作れなくなります
公証人を呼ぶ時間がない
病院が立会いを許可しない
本人の判断能力が低下している
こうした理由で手続が進められなくなるのです

緊急時のために「特別方式遺言(一般危急時遺言など)」という制度もありますが
証人3名の立会い、口頭での遺言、筆記、署名押印、さらに20日以内の家庭裁判所の確認など
要件が厳しく成立が難しいこともあります

結果『行くのが面倒』と先延ばしにしている間に、遺言が間に合わなくなることがあるということです

📘私はマンション管理の仕事をしていた頃から
この『もっと早く知っていれば…』という声を何度も聞いてきました
遺言は、財産のためだけに作るものではありません
家族への想いを形にし、 残された人が迷わずにすむようにするためのものです
だからこそ、 元気なうちに、気持ちに余裕があるうちに
そして何より、今なら動けると思えたその瞬間に一歩を踏み出していただきたいのです

今月の第2土曜日から、 家族の未来を写す場所で、そのお手伝いができれば嬉しく思います

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